仕事が休みの時は、園を休んで下さい あなたは、どう思いますか?
「仕事が休みの時は、園を休んでください」
私は、今迄の保育士人生の間にこの言葉を保護者に言ったことがありません。
前回のブログに載せた産経新聞の記事には、専門家からの回答がありました。
この回答にもあるように子どもを預かりたくなくて「仕事が休みの時は、園を休んでください」と言っている保育士は、いないと思います。
保育士は、子どもの立場になって考え、動きます。
それでも保育士が、どんなに頑張っても、沢山の時間を過ごしても絶対にお母さん、お父さんには、かなわないことを保育士は、知っています。
保育時間は、長くなれば長くなるほど子どもに疲れが出ます。
園によって差は、あるものの、大抵の場合保育士は、残業がなければ9時間、保育園で過ごしますが、それ以上の時間を保育園で過ごす子どもは、たくさんいます。
早番で7時に保育園の勤務が、始まった保育士が、勤務を終えるのは、16時。
でも7時に来た子どもは、16時で帰る事ができるわけでは、ないですもんね。
「もう帰っちゃうの?」
こんな風に言われたことのある保育士は、いっぱいいると思います。
自分の早番の時間に登園してきた子に言われると申し訳ない気持ちになる保育士もいっぱいいると思います。
地域に差は、ありますが、私の勤務していた保育園では、16時半から18時半までがお迎えのピークで18時半を過ぎると子どもは、極端に少なくなります。
お友だちが、お母さんやお父さんと帰る姿を見ると寂しくなって保育士に抱っこを求めてくる子も多いのです。
疲れてきて床にゴロゴロしている姿もあります。
18時半を過ぎて子どもも保育士も少なくなった保育園は、ガランとしていて妙に広く感じ、保育士にとってもなんだか心細く、うすら寂しい気持ちになるものです。
そんな時間を子どもたちと共有しているからこそ、「なるべく早くお迎えに来てあげて欲しい」と思わずにいられないのです。
保護者に「今日は、早くお迎えにくるからね」と言われた子どもが、
「きょう、はやおむかえなんだ」
と友だちや保育者に言ってまわる姿をよく目にします。
朝から楽しみにしているのですね。
「仕事が休みの時は、園を休んでください」
「普段は、少しでも早く迎えにきてください」
この言葉には、そんな背景があることを知っていて欲しいのです。
でも・・・
保護者だって精一杯頑張っていることを知っています。
子どもに寂しいおもいをさせているのを辛く思っていることも知っています。
そんなところから次回は、保育園は「保育に欠ける子どもを預かる福祉施設」としての役割だけでなく「保護者支援の役割も担う福祉施設」という側面から書きたいと思います。