辞めたて保育士のほかほかブログ

もと保育士が保育の仕事・現場について語ります

保育園はいったいどうすりゃいいの?

今朝の産経新聞にこんな相談記事が、掲載されていました。

 

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「慣らし保育」とは、子どもたちが、保育園で生活するにあたって、短い時間から(園によって時間は、違います)始まり、徐々に預かる時間を延ばして保育園の生活に無理なきよう入れるようにする期間です。

 

保育園は、集団生活の場。

お家でお母さん、お父さんとゆったり過ごしていた生活とは、全くことなるのです。

とくに0、1歳児に、この環境の変化は、多大な影響が出るのは、間違いありません。

ずっと泣き叫び、飲まず、食わずで初日を過ごす子も珍しくは、ありません。

 

泣くのは、子どもはもちろん、そばにいる保育士にとってもとても辛いことですが、それで慣らし保育が長くなることは、ほとんどありません。

でも水分補給が出来ないと生死にかかわります。

そこで慣らし保育が、長くなってしまうというケースが発生します。

 

仕事に早く復帰したい保護者は、焦ります。

その焦りは、子どもに伝わり、ますます保育園を嫌がるという事態に・・・

 

その間も保育士の努力は、続いています。

 

一日中泣く子をおんぶしたり、抱っこしている保育士もいます。

抱っこしながら、おんぶしながら、ほかに何人もの目の離せない子どもをかかえて・・・何人ものおむつ替えをして・・・一緒に遊んで・・・食事の介助をして・・・

お着換えをさせて・・・寝かしつけをして・・・連絡帳を書いて・・・日誌を書いて・・・カリキュラムを計画して・・・

 

慣らし保育期間の保育士は、心身ともにボロボロといっても過言ではないのです。

 

この子は、どうしたら泣き止むか、水分補給をしてくれるか手を変え品を変え、保育士をかえ、工夫をしています。

保育士は、子どもたちに保育園は、楽しいところ、お母さんとお父さんはいないけど保育士がいるからいいやって思ってもらいたいと絶え間なく努力しているのです。

保護者が焦っているのを保育者は、痛いほどわかっているのです。

 

そこに保護者からの追い打ちがかかります。

焦った保護者の中には、保育園が悪いのではと不信感を抱く保護者もいるのです。

子どもは、親の気持ちにとても敏感です、親が不信感を抱いている場所に喜んで通う子どもは、いないでしょう。

 

そんな経験を毎年毎年繰り返し、慣らし保育の必要性を話し合い、保護者からの意見を取り入れ、廃止にする園もあるのでしょう。

 

でも、本当に子どものことを考えていたら、「慣らし保育」が必要なことは、周知の事実です。

 

それでも廃止を決めざるをえなかった、保育園の現状があると思うのです。

 

慣らし保育期間への不満が、保護者から上がってくるのは、昔からかわりません。

廃止にしたら廃止にしたで不安の声が上がる・・・・

 

「保育園はいったいどうすりゃいいの?」

 

明日は、記事の後半部分、「仕事が休みの時は、園を休んでください」について書きます。